デザインシステム
「デザインシステム」という言葉に明確な定義は無い。
例えば、SmartHRが提供するSmartHR Design Systemでは、デザインシステム全体を
サービスに関わるすべての人がSmartHRらしい表現をするための基準や素材をまとめたもの
とした上で、特にプロダクト開発の文脈においては「デザインとエンジニアリングが不可分であるプロダクト開発において、生産性を向上するための手段」と捉えている。
代表的なデザインシステムとしては、以下のようなものが挙げられる。
- Lightning Design System(Salesforce)
- Material Design(Google)
- Carbon Design System(IBM)
- Spectrum(Adobe)
デザインシステムの目的
SmartHRはデザインシステムを作って運用していく目的を、プロダクト開発においては「生産性(=顧客への提供価値の品質や提供スピード)を向上すること」、ブランドコミュニケーションにおいては「あらゆるタッチポイントで一貫したブランドを体現できる状態を作ること」と置いている。
上記の目的に照らすと、デザインシステムは組織に関わる人すべてに対して開かれ、組織全体で取り組んでいくものとなる。
決してデザイナーだけが楽をするための手段や、デザインにまつわるすべての課題を解決する銀の弾丸ではないし、それを作ること自体が目的にならないように留意したい。
デザインシステムの構成要素
公開されているデザインシステムは、ブランドガイドライン、UIのスタイル・ライティングのガイドライン、コンポーネントライブラリなどを含む大規模なものが多いが、構成要素に決まりは無い。
目的や組織のフェーズに応じて必要な情報を更新していくことで、十分に機能する。
参考
- 『ちいさくはじめるデザインシステム』(ビー・エヌ・エヌ、2023):SmartHRにおけるデザインシステムの取り組みについて記載。