カスタマージャーニーマップ
カスタマージャーニーマップとは、ユーザーが製品やサービスとどのように関わるかを、時系列で可視化した図のことを指す。ユーザーの行動、感覚、認識、思考、感情をあきらかにし、製品やサービスを通した際のユーザー体験を理解するフレームワークである。
また単にジャーニーマップと呼んだり、カスタマージャーニーマップ、エクスペリエンスマップなどの呼び方があるが、呼び方による手法の差はない。
カスタマージャーニーマップの使われ方としては2パターンある。
- AS-IS(アズイズ)モデル:ユーザーの現状の体験を表現する
- TO-BE(トゥービー)モデル:プロセス改善や、新しい製品、サービスによる実現される理想的なユーザー体験を表現する
典型的な作成方法
- ペルソナの設定:対象が誰なのかを決めて、ユーザーリサーチから得られた結果からペルソナを設定する。複数の調査を混ぜたり、妄想で書くのは悪手となる。
- ゴールを設定:対象なるペルソナが製品やサービスに接触する範囲を決めて、その中で達成したいことを明確にする。
- ステージの特定:対象なるペルソナが商品やサービスを利用する過程で起こる行動ベースのフェーズに分けて記述する。
- タッチポイント/行動を特定:ここでは対象なるペルソナが具体的な商品やサービスに触れたときの行動を記述する。
- ユーザーの思考、感情を特定:対象なるペルソナがタッチポイントで行動の思考や感情を記述する。
活用方法
カスタマージャーニーマップは、ユーザーが製品やサービスとの関わりにおける体験を網羅的に把握して、そこから新しい洞察を発見することで顧客理解の解像度をあげ、課題の特定や注力すべき課題の優先順位付けに役立つ。また、開発チームやステークホルダーとのコミュニケーションに使うことでユーザーに対する共通認識を作り上げるのに役立つ。
ただし、最善かつ唯一の方法かどうかはビジネスの状態やユーザーの状況、開発チームに合わせて最適な方法を考え続けることが必要である。